後期入試
一般選抜後期入試(いっぱんせんばつこうきにゅうし)は、大学入学共通テスト及び個別学力試験の成績と調査書をもとに入学者を選抜する、3月に実施される入試形態である。
概要編集
前期入試で夢破れた者のための救済制度。近年はAO入試や推薦入試の増加に伴い定員を減らす、または廃止とする大学も増えてきており、影が薄くなってきている。難関国立大学の中でも、2016年度には東京大学が、翌17年度には大阪大学が後期入試を廃止している。また京都大学、名古屋大学、一橋大学でも後期入試が縮小され、非常に狭き門となっている。一方の北海道大学では相変わらず後期入試を実施しており、東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学に前期入試で不合格となった受験生が後期入試で受けられる旧帝大が北海道大学か九州大学くらいしかない、という事態になっている。そのため、後期入試で入学してきた生徒の志望大学を聞いてみると、東京大や京都大の名前が挙がることも珍しくない(むしろ多い)。このままであれば、今後もこのような傾向は強まってくることと思われる。
問題については、前期入試と異なり学部ごとに問題が分かれており、学部ごとの特色が色濃く出ている。文系学部については文学部が総合科目、ほかの3学部は小論文を課す。文学部だと過去に古文を日本語に訳させ、それをそのまま英訳させる、といった奇抜な問題も出題された。一方法学部や経済学部、教育学部では、その学部の分野に関する文章(例えば法学部であれば大森荘蔵の政治学)が出題される。ただ、小論文とは名ばかりで、問題自体は現代文と大差ないのが実情であり、字数制限が多いのが大きな違いである。現代文が得意な生徒にとっては特に対策も要らないだろう。一方理系学部は理科を課してみたり、面接をしてみたり、はたまた数学をやらせてみたりと学部ごとに大きく異なる。詳しくは募集要項を参照。
例年、後期募集の学部・学科での入学辞退者が一定数おり、追加合格を出している。特に理学部化学科と薬学部は辞退者数が多い。2019年度は化学科で4名、薬学部で8名もの欠員を出している。