主題別科目

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主題別科目(しゅだいべつかもく)は一般教養を内容とする全学教育科目である。

概要編集

「思索と言語」「芸術と文学」「歴史の視座」「社会の認識」「科学・技術の世界」の5カテゴリーに分類されている。文系は5カテゴリーを全て取らなければならない。医学部保健学科を除く理系は3カテゴリー以上、医学部保健学科は2カテゴリー以上取る必要がある。さらに医学部医学科(医学科への移行を希望する総合入試合格者を含む)は「社会の認識」「科学・技術の世界」のうち便覧で指定されている科目の単位の取得が必要である。

主題別科目の良さとしては、先端の研究者による講義が学部関係なく受けられる事が挙げられるが、1限に開講される科目が多く、何かと学生に嫌われる。また、抽選による履修調整に漏れたり、落単や半期に取れる単位数上限の関係で、2年目以降も主題別科目の単位を取りに教養棟に通う学生もいる。

主題別科目はフレセミ総合科目と同様、楽単情報が多く飛び交う。これは、主題別科目は一部の例外を除きクラス指定がなく、どの授業を取るかを学生が自由に選択できるからである。特に大講堂で行われる科目は楽単が多い傾向にある。

主題別科目の一部科目は、学部や系による履修制限がある。理系にとっては簡単すぎるため、理系が取れない授業があり、逆に文系にとっては難しすぎるため、理系にしか取れない授業もある。また「社会の認識」の「日本国憲法」に関して、法学部生は教職科目に利用することができず、学部専門科目の「憲法I」を履修する必要がある(全学科目の卒業単位数稼ぎなどとしての履修は可能である)。

科目名は開講学部の個性が表れ、特定のキーワードを特定の学部が好む傾向が見られる。以下、一例を示す。

思索と言語編集

哲学、倫理学を内容とする。北欧語やアイヌ語などの外国語科目で開講されていない言語や、手話の講義、最近流行している脳科学の講義もこのカテゴリーで開講されている。

芸術と文学編集

主に古今東西の文学や美術学の授業である。集中講義や非常勤講師担当の授業が多い。

「伊勢物語を読む」は名物授業で、履修希望者が多く履修調整がよく行われる。月曜日5限の前に大講堂(現Sky HALL)前で受講者が並ぶ様子は北大用語で「お伊勢参り」(または「お伊勢」)と称される。しかし、お伊勢参りに並んでいる学生の多くはピ逃げをして行くのが恒例である。

歴史の視座編集

歴史学、考古学を内容とする。通史ではなく、特定のテーマに絞った授業が多い。

単位取得が難しい講義が多く、特に「昭和戦前期の日本政治」は鬼仏表に「ど鬼・鬼畜」と書かれた事をシラバスで触れている。2023年度1学期の同講義のシラバスでは、「受講能力の目安(高校の評定や大学入試の成績)」「夏目漱石と森鴎外の主要作品を読破していること」「初回講義時に、指定教科書の要約の4000字レポートの持参」というハードルを学生に求めている。

社会の認識編集

法学、経済学、社会学、教育学を内容とする。また、医学概論及び留学計画を目的とする講義もこのカテゴリーで開講される。

2022年度前期では、文系基礎科目の人文・社会科学の基礎で開講される「法学入門」を異なる視点で捉え直す授業『「法学入門」を考える』が開講された。

2022年度以降の前期ではまた、道内一流企業10社を招聘しキャリア形成を目的とするオムニバス講義「社会体験ワークショップ」が、経済学部幹事で開講される。

経済学や数量法学の講義では、高校課程の理系数学の知識を前提にするものがある。

地理学は、全学教育の範囲では人文地理はこのカテゴリーで、自然地理学は一般教育演習で開講される。

科学・技術の世界編集

主に数学や理科の一般教養や専門の触りが授業内容である。また、一般に文系科目と思われている心理学はこのカテゴリーで開講されている。 よって「科学・技術の世界」カテゴリー開講の心理学を取れば文系学生は数学や理科の授業を受けなくても卒業要件を満たせる。

文系が理系クラスの学習内容を扱うカテゴリーでもある。文系学生にとっては、理系の友達が多ければ成績面で有利となる。

学部移行を控えている総合理系の学生の勧誘の場と化す授業もある。

人気授業として、木曜1講時に開講される「北海道大学の「今」を知る」が有名である。CoSTEPの教員が授業を担当し、学内の研究室訪問を行いそのレポを北大のメディアの「いいね!Hokudai」に掲載する内容で、例年抽選は高倍率となる。担当教員のCoSTEPの川本准教授は、同授業の高評価を理由にエクセレント・ティーチャーズの常連受賞者となっている。

他に同教員の「サイエンスを再演する」「文系のための物理学」も人気授業に挙げられる。前者は全クラス対象で、高校課程では学ばないような科学の歴史的側面が講義され、課題や成績評価も甘い。 後者は文系対象で、タイトルに物理学とあるが生物学の話が多く、「科学・技術の世界」カテゴリーの中では文系学生にとって負担が比較的軽い。



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