サイエンス誌論文撤回事件
サイエンス誌論文撤回事件(サイエンスしろんぶんてっかいじけん)は化学反応創成研究拠点の研究チームの一つが、米科学誌『サイエンス』に掲載された論文を取り下げた事件。
概要編集
ICReDD所属の研究チームの一つ(教授は理学部化学科兼任)は、令和4年4月29日の米科学誌『サイエンス』で、2020年8月に発表した論文を撤回した。[1]。
撤回理由は実験データの改竄によるものとみられる。
北大は調査委員会を設置し、研究不正の有無等の調査が行われた。
2023年9月20日の記者会見で、北大はデータの捏造や改ざんがあったことを正式に認めた[2]。同時に、北大公式ホームページで、調査報告書を公表した。
関係者の対応編集
北大は令和4年4月29日付けのプレスリリースにて、当該事実を公表した。また、取り下げた論文を基にする令和2年8月29日付けのプレスリリース「脂肪酸を有用物に変換する画期的な⼈⼯触媒を開発〜化学原料のバイオマス転換で持続可能社会への貢献に期待〜」を撤回した。
当該研究チームの主宰教授は、研究室のホームページにて当該事実を公表し、関係各位各所に多大な迷惑を掛けたことを謝罪した。
調査報告書によると、当該論文の筆頭著者である元ICReDD特任助教は北大を退職し、海外の大学に既に異動した。
調査報告書の公表を受け、主宰教授の研究室のホームページで再度謝罪が行われ、また理学部の公式Xアカウントでも謝罪が行われた。
備考編集
読売新聞オンラインは記者会見の報道の際、ヘッダー画像に今回の事件とは無関係な農学部の建物の画像を掲載しX上で批判が見られた[3]。