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高校までの理論化学の分野を扱う。 | 高校までの理論化学の分野を扱う。 | ||
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+ | == ノーベル賞の化学 == | ||
+ | 理系対象の主題別科目で文系学生は履修できない。ノーベル賞の研究内容の概略に触れ、現在どのように役立っているかを学ぶ。[[理学部]][[化学科]]が担当する。試験は行わず毎講義のレポートで成績評価される。 | ||
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+ | == 化学のフロントランナー == | ||
+ | 主題別科目で、「ノーベル賞の化学」とは異なり文系も理系も履修できる。化学科の各研究室の研究内容の紹介がメインである。試験は行わず毎講義のレポートで成績評価される。 | ||
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+ | == 生活の化学 == | ||
+ | 文系対象の主題別科目。内容は高校課程の化学基礎・化学の延長である。年度によっては開講されない。 | ||
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+ | == 関連項目 == | ||
+ | *[[物理学]] | ||
+ | *[[生物学]] | ||
+ | *[[地球惑星科学]] | ||
+ | *[[自然科学実験]] | ||
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+ | == 脚注 == | ||
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2024年4月26日 (金) 20:54時点における最新版
化学(かがく)は講義名の一つ。本項では全学教育科目としての化学について解説する。
概要[編集]
全学教育科目の化学は、主として理系基礎科目の化学Ⅰ・化学Ⅱ、文系が受ける主題別科目の「生活の化学」が開講されている。他に自然科学実験での化学カテゴリー、フレセミや総合科目での化学関連科目や留学生向けに英語で行われるものもある。
総合理系の学生は、移行点に化学ⅠとⅡの両方の成績が算入される為事実上の必修科目である。
化学ⅠとⅡは基礎クラスや学生番号によって受講するクラスが決められている。 クラスは約30クラスあり全クラス共通シラバスで授業が行われる[1]。
教養では高校時代の無機化学に相当する内容は講義では扱われない。しかし、自然科学実験の化学カテゴリーの実験で無機化学の知識を必要とするものがあり、大学入学後も高校の化学を復習することが望ましい。
化学Ⅰ[編集]
高校までの理論化学の分野を扱う。 教科書は全クラス共通で、2017~18年度は「北大の化学」(学内出版)、2019年度以降は「化学:物質の構造と性質を理解する」(学術図書)である。共通教科書は誤植があったり記述のわかりにくい箇所が多々あるから、定評のある物理化学の入門書を併用すると理解が容易になる。なお、一部のクラスでは共通教科書とは別の教科書の購入も必要となるクラスがあるから、初回講義のガイダンスに注意されたい。
大学の化学は高校までの化学とは考え方が大きく異なり、電子中心の考え方や数式・物理学的な思考に戸惑う新入生も少なくない。それ故化学アレルギーを引き起こしたり、学部移行での化学系学科の低移行点の原因になったりする。更に授業担当教員の中には、このような新しい概念に対する充分なサポートを行わない教員もおり、特に生物選択で入学した学生からの不満も上がっている。疑問点の解消には、ラーニングサポート室の活用も一考である。また、導入部分で登場する学習内容に高校課程の物理の原子分野の理解を前提としているものがあり、自主勉強会で物理未習者に高校物理を教え合う自主ゼミが開設された年度がある。
化学Ⅱ[編集]
高校までの有機化学の分野を扱う。教科書は令和元年度までは各教員によって異なっていたが、令和2年度以降は「ビギナーズ有機化学」が統一教科書となった。
成績分布は先生による当たり外れが激しい。2017年度後期のクラス平均GPAは最高3.52、最低2.48となっており、その年の37組は学生番号末尾によって3.52の先生のクラスと2.48の先生のクラスに振り分けられ、完全な運ゲーとなっている。クラスの雰囲気や単位を取りにくる文系学生の存在などの不確定要素もあるが、例年37組は成績評価の甘い先生と厳しい先生の両極端の先生が受け持つ傾向にある。
ノーベル賞の化学[編集]
理系対象の主題別科目で文系学生は履修できない。ノーベル賞の研究内容の概略に触れ、現在どのように役立っているかを学ぶ。理学部化学科が担当する。試験は行わず毎講義のレポートで成績評価される。
化学のフロントランナー[編集]
主題別科目で、「ノーベル賞の化学」とは異なり文系も理系も履修できる。化学科の各研究室の研究内容の紹介がメインである。試験は行わず毎講義のレポートで成績評価される。
生活の化学[編集]
文系対象の主題別科目。内容は高校課程の化学基礎・化学の延長である。年度によっては開講されない。
関連項目 [編集]
脚注[編集]
- ↑ かつては1クラスだけ共通シラバスを無視して独自の進度で授業を進める教員がおり、シラバスにもその旨が明記されていた