概要編集
移行点とは北大の進学振り分けに使われる、移行先に必要な科目の平均GPAの点数のことである。 北海道大学の一年生は学部へ未所属の総合教育部として一年を過ごし、教養単位のGPAを元にした移行点によって希望学部への配属が優先的に行われる。ただし、多くの文系学部(総合文系以外)や医学部、歯学部、獣医学部、後期入試での入学者は入学時点で学部がすでに決定しており、転部を考えない限り必要のない概念である。
教養単位は46単位であるものの移行点に使われる科目はそれより少なく、また、進級の最低単位数は32単位であるため、46単位取り切っていればありえない移行点での進級をする猛者たちがいる。 移行点計算に使われる単位数は理系では38単位、文系と保健学科はバカなので32単位である。
移行点には希望学部へ行けなかった多くの者たちの怨念と憎悪が詰まっており軽々しく口に出してはいけない言葉である。
移行点のトップに位置するのはもちろん医学部医学科や獣医学部であるが、総合教育部からの移行はそれぞれ5人ずつしか定員がないためほぼ関係ない。本当に入りたい人は普通に学部別入試で合格してくれ。
毎年移行点の上位にランクインするのは農学部や薬学部、工学部応用理工系学科応用化学コース(ノーベル賞受賞者の鈴木章がいたとこ)、工学部情報エレクトロニクス学科、理学部生物学科などである。
逆に、毎年地べたを這いずり回っているのは理学部の数学科、理学科、化学科、地球惑星科学科、工学部では応用理工系学科応用物理学コース、環境社会学科建築都市コース(このコースは最近上がってきている)、水産学部の一部である。
ちなみに、北大プライド高いキモイ学部ランキングと女子の多い学部ランキング(保健学科を除く)は移行点の高さとおおむね比例する。では移行点が低い学科と高い学科がなぜ存在するのか説明しよう。
農学部編集
北大のイメージといえば農学部というブランドイメージがある。もともと東北大学の農学部が切り離されてできたものだし、北の大地でお国に貢献できることなんて農学くらいなのでしかたない。よく北大の紹介写真に使われている東大の劣化コピーみたいな学部棟も農学部棟の写真である。とにかく、北大といえば緑いっぱいの自然=農学部みたいな発想があるのは確実である。北大に入学する多くの一年生(体感では5割)が「農学部行きたいです」と言っているのは特に考えているわけでもやりたいことがあるわけでもなく、ちょっと高等なタピオカブームのようなものである。しかしもちろんこのタピオカは数百円出せば買えるというものではなく10代の貴重な一年を費やして得られるものであり、4月に目を輝かせて農学部に行きたいと言っていた一年生たちは10月もなかばになるころ、「農学部は無理です」「やりたいことは違った」と目を伏せながらつぶやくのである。しかし安心してほしい、君のやりたいことは絶対農学じゃないから。つまり、農学部の移行点が高いのはただのタピオカブームである。
薬学部編集
薬学部薬化学科の移行点が高いのもそんなに不思議ではないだろう。薬剤師になれるのだから。しかし、薬化学科の移行点が高いのはタピオカブームである。薬剤師になれるわけでもなく、研究者になるわけでもないのに薬化学科に所属している多くの学生は、薬学科に行きたかったけど行けないからしかたなく、せめて薬学部内の学科にと思ったタピオカブーマーである。薬学科の恩恵に預かっているだけだから彼らに移行点マウントを取られたら、でも薬化学科じゃんと心の中でバカにしよう。
工学部 編集
- 情エレ
工学部の情報エレクトロニクス学科は就職的な利点が多くある上、近年「あいてぃーえんじにあ」や「でーたさいえんてぃすと」の価値が上がってきていることもあり、実利的な意味で堅実に高い。
- 応用化学
応用化学コースも鈴木章によるタピオカブームだとは思うが正直理解しがたい。応用化学コースの連中は自分が賢いことを鼻にかけていて、バカでもできる農学を蹴ってあえて応用化学コースに入ることをある種のステータスだと思っている節がある。
理学部編集
- 生物学科
生き物大好きな人が集まるため高い
問題点編集
さて、移行点が高い理由は実利的な理由やタピオカブーム的な理由などさまざまであるが移行点が低い学科の特徴はほぼ一緒である。水産学部はキャンパスが函館とかいう僻地にあるので低くなるのは当然として、その他の学は、「数学を使う」or「何をやっているのかよくわからない」である。つまり実利的でないのである。北大は数物系の人気が軒並み低いがそのことを嘆く記事が工学部の学科紹介雑誌に掲載された。その内容を少し引用しよう。
「応物コース紹介哀史」(浅野康寛准教授):総合入試が始まって10年近くが経ち、その光と影がはっきしてきた。--数物の基礎科学系の学科が軒並み不人気にさらされ、特に応物人気の凋落は著しい。全国的にみて数物系が不人気というわけではないので、これが総合入試による北大のブランドイメージの帰結である。--数物系はあふれた学生の受け皿となる傾向が続いている。--全学教育の競争に疲れ、たいして興味のない学問を専攻するはめになった学生もまた、相当に気の毒である。実際、コース配属後に就学に苦労する学生の多いことがさらに不人気を助長する、という渦中に応物はいるのである。初めのころはコース紹介を盛り上げようとアイデアを出して展示やプレゼンも改善したし、院生の支援を受けてフレンドリーな雰囲気も作った。しかし、来場する学生数は緩やかな下り坂。「カンコ鳥でもいないよりマシ」状態となり、さらに負けが込んでくる。改善の意欲が失われ、熱心に質問してくれる学生の来場を素直に喜べなくなる。迎える笑顔がカタい。挙句の果てに、研究・教育内容の説明もウソくさくなる・・・。これが負のスパイラルである。イベントの手ごたえなど、感じられるはずもない。その一方、黙っていても学生がやってくる人気学科・学部の中には、コース紹介をしないところも出てきて、まさに総合入試の光と影である。マグマは溜まっている。応物教員にとって、コース紹介の担当は苦痛である。--来年?農学部応物コースで参戦の予定である。
ちなみに、かつて3K(化学科、看護学科、建築都市コース)の一角をなし移行点が低空飛行を続けていた建築都市コースは2017年移行の意識高い層の出現によって正のスパイラルに乗りつつある。以前は移行点2.6などで落ちこぼれの代名詞ともなっていたが、建築で表現(笑)をしたい人々(instagramにイラストレーターで作った自作の名刺を載せたりするような人)が2017年に集中したこともあり、移行点が上がり、その結果ブランドイメージが改善され、次の代も移行点が高くなるという現象が起きている。意匠がやりたいなら美大行けばいいのに。