英語(参考書)
この記事では北大受験生に向けた英語(参考書)について記述する。
英単熟語帳編集
英単語ターゲット1900(旺文社)編集
受験生支持率No.1であろう、英単語帳の代名詞的存在。旺文社のターゲットシリーズでいうと、1900、1400、1000などあるが、「ターゲット」というと大体この1900を指す。徹底した一語一義主義を貫く編集方針が売りでもあるが、結果的に最大の欠点ともなっている。北大もそうだが、難関国公立大学ともなると、文中の単語が辞書における2つ目、3つ目の意味を指している場合も多く、そういった場合この単語帳で集中的に英単語を学習してきた生徒は「単語は知ってるけど、文意がさっぱり取れない」という状況に陥る。そのため、北大志望者は早めにこのような一冊を潰し、もう一冊難易度の高い英単語が掲載されている単語帳に手を付けることが望ましい(多くの英文にあたる、という手もあるが)。以下に述べる「シス単」や「鉄壁」、他にZ会が出版している「速読英単語上級編」などがこれに当たるだろう。熟語をほぼカバーしていないことに注意。
システム英単語(駿台文庫)編集
駿台出版から出ている、駿台生御用達(?)の一冊。コーパスを用いた、実際の受験事情に即した編集方針が持ち味であり、難関国公立志望の生徒を中心に根強い人気を誇る。ただ、駿台英語科の某講師は身内が執筆したこの本をボロクソに貶しているようである(そもそもこの方が英単語帳に懐疑的な節はあるのだが)。 しかし、河合塾からは何故著名な英単語帳が出てこないのだろうか。不思議である。
鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁(KADOKAWA)編集
近年マスコミでの取扱いの増加に伴い、受験生の間で急速にシェアを拡大している一冊。執筆しているのは天下の鉄緑会英語科。鉄緑会自体は東京大志望者のため(ただし関西鉄緑会はこの限りではないようである)ではあるが、東京大志望者以外にも多数ユーザーを抱える。勿論、北大対策にもうってつけであるが、仕上げるのに時間がかかるため、使用には注意が必要である。熟語もカバーされており、まさにこの一冊で英単熟語はカバーできるだろう。昨今、受験会場ではこれ見よがしに広げている輩がちらほら見受けられるが、賢明な受験生はこのような連中に怖気づいてはならない。 時間に余裕があるなら推奨、ただ北大受験だけにフォーカスするならオーバーワーク感は否めない。
ユメタン(アルク)編集
灘高校英語教師木村達哉監修という触れ込みの自称進学校御用達の一冊。レベルの低い順に黄 赤 青 緑とあるが緑を使用していたという人をいまだ見たことがない。共通テストを受けるうえで赤のレベルまで仕上げておくことは必須だが、青は2次試験で本当に出るのか疑わしい単語も散見され、北大レベルであれば青の単語を覚えきるよりも長文読解を重ね難しい単語の意味を文章の流れから推理する練習をしたほうが有意義と思われる。ユメタンの特徴として例文が簡潔という点があるがそれ以外特筆する点は見られずむしろ説明が少ない不親切な単語帳ともいえる。しかしいい単語帳をいろいろと探して悩むぐらいなら学校で渡された単語帳をささっと仕上げたほうが効率的かもしれない。
英文法・語法問題集編集
Next Stage英文法・語法問題(桐原書店)編集
昨今、スクランブル英文法・語法(旺文社)におされつつある、定番の英文法問題集。上記2冊であれ、Vintageであれ、英語で受験する生徒なら最低1冊はこのような問題集をこなすことが望ましい。
長文問題集編集
やっておきたい英語長文シリーズ(河合出版)編集
国公立、文理問わず、多くの受験生に利用されている、英語長文問題集。語数別に300、500、700、1000の4冊に分けられている。多くの受験生は700までで十分だろう。1000を解くのは東京大(大問5対策)、慶應大総合政策・環境情報学部、早稲田大学政治経済・法学部志望者などに限られるだろう。問題もよく練られており、長文をこなすにはもってこいである。 長文問題集においては駿台の著名な問題集が見当たらない。2017年に発行されたシステム英語長文頻出問題シリーズが対抗馬になりうるだろうか。因みにこの問題集はCD付きという点が売りであり、一部の音読教英語講師(東進に多い?)には熱狂的支持を受けるであろう。
英語長文レベル別問題集(東進ブックス)編集
細かいレベル別、CD付き、丁寧(すぎる)解説の3点が売りの参考書。良くも悪くも音読教の教祖として知られる安河内氏を中心に執筆されている。東進では猛烈にプッシュされているが、文章が短すぎるために、あまり使い物にはならない。どちらかというと中堅私大向けであり、北大志望者には物足りないだろう。ただ、高2などが足固めに使用するにはベストの一冊。
その他編集
ビジュアル英文解釈(駿台文庫)編集
駿台英語科の祖、伊藤和夫氏が自ら執筆した一冊。駿台英語科の講師の多くは彼の指導法の影響を受けている(崇拝している)。ただ、この本が執筆されたのは1980年代であり、時代錯誤な感も否めない。まぁ、こういった英語の読解法に関する参考書についてはどれも賛否両論であり、自分で書店に足を運び、実際に見てもらうしかないだろう。