北大祭開催期間短縮問題

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北大祭開催期間短縮問題(ほくだいさいかいさいきかんたんしゅくもんだい)とは4日間開催されていた北大祭が3日間に短縮された問題。その決定プロセスにおける大学当局に姿勢に疑義が生じた。

概要編集

北大祭は例年6月の木金土日と4日間開催されていたが、北大の国際化推進のためのカリキュラムの変更に伴う授業日数確保の必要性から開催日数の短縮の要請があり、北大祭実行委員会と大学との意見交換の結果、2017年の第59回北大祭から開催期間を1日短縮することとなった。

当時北大は文部科学省によりスーパーグローバル大学に指定されたこともあり、4学期制の導入や夏季休暇の早期開始など、国際化に向けた教育改革が行われようとしていた。 これにより「授業開始日の早期化」「恒常的な6講時の導入」「土日祝の授業実地」等で授業日数の確保を検討する中で北大祭の開催期間の短縮が挙げられたという。

北大祭実行委員会としては

  • 研究活動、部活・サークル等の課外活動の紹介などを学内に限らず、広く一般にアピールする機会の損失
  • 通常の授業があるなか、4日間ある北大祭の2日間を準備に回し、学外の一般来場者が多い土日に向けた企画の規模縮小の懸念
  • 開催期間の1日の短縮を実施してまで授業時間を確保することによる国際化への貢献度合いの意義の疑問
  • 楡陵祭における大学1年生の交流促進やステージ等におけるサークル活動発表の機会損失
  • International Food Festivalの規模縮小による国際的な交流の場の減少

等の理由から反対していたが、結果として期間は短縮されることで合意がなされた。

問題点編集

北大祭期間短縮に関する協議は2014年ごろから大学当局と北大祭実行委員によって進められてきたという。

しかし当時はまだ4学期制への移行が検討中であったために、大学当局から「4学期制移行に伴う授業時間確保のために開催期間を短縮したい」という旨を 北大祭実行委員会には公表しないように打診されていた。

その結果として大学当局と実行委員会の一部のメンバーのみに情報が共有され、合意形成のプロセスが進んでしまったこともあり、大学全体で問題を取り上げる機会を大きく逸した。

この議論の進め方は2013年の学内ジンパ禁止問題における状況と異なり、広く大学構成員全体に問題を取り上げられる前に水面下で調整を行ったことについて批判的な意見があった。

北大祭実行委員会による意見書編集

北大祭実行委員会が提出した意見書の一部抜粋を掲載する。

大学祭は、自由・自主独立の精神を涵養することを基本理念に据える本学において、その象徴たる行事である。また、本学において行われている教育・学問、更には学生の文化的創造的活動は、社会への評価あるいは社会への還元を以て初めて成り立つものと位置付けられる。そういった中での大学祭の開催期間の短縮は、周辺市民が本学の様々な活動に触れる貴重な機会の喪失につながるだろう。開催期間を1日減らすことにより、来場者が数万人単位で減少すると予想される。また、道内有数の規模を誇る本学において、研究・部活・サークルなど、様々な学生の発表の場を減少させることは学内外における大きな損失であり、容易に受け入れることはできない。 (中略) また、実際問題として大学祭の開催期間が短縮されることにより、準備期間が不十分になる各祭が生じる。多くの学部・学科において、実習等で多忙な場合は木曜・金曜と2日間かけて準備し土曜・日曜に開催しているため、1日の短縮は準備期間が半減することを意味する。その結果、展示・発表内容の質が低下すると予想される。 (中略) 以上の要因から、開催期間の短縮を受け入れることはできないと判断した。

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